JAZZ PAGE LINK (1月, 2006)
超ベテラン・シンガー、上山高史の3作目のアルバム。第1作の「ALLEGIANCE」と同じ山下洋輔と田村 博がピアノで参加。オリジナル4曲、内3曲は上山の作詞または作曲で,他はスタンダードおよび童謡をデュオで歌っている。笈田敏夫亡き後,男性ボ−カルの大御所的存在となったが,70歳に手が届くという高齢にもかかわらず新譜をレコーディングするという気概に敬服する。1997年にジャズ・ボーカリストとしてデビューしたばかりなので本人はまだ新人と思っているのかもしれない,
しかしノリの良さと音程の確かさは相変わらずで, いぶし銀の魅力を発揮している。正統派ジャズ・ボーカル健在だ。
(兵頭重世)
JAZZ LIFE (1月号, 2006)
60歳で会社員からジャズ・ボーカリストに「復帰」したという珍しい経歴を持つ上山高史。
田村 博のピアノをバックに、上山は柔らかな低音を活かして歌詞を噛みしめるようにじっくりと歌う。嫌味なフェイクやスキャットなどせずに、メロディの良さを最大限に活かした直球勝負の歌唱。この人は本当に歌が、そして曲が好きなんだなあと実感できる心温まるアルバムだ。ブルージーなメロディが旨に沁みる(9)
- ワン・フォー・マイ・ベイビーのサビの歌い回しなど絶品である。古くからの共演仲間で、前作にも参加している山下洋輔が、上山の為に書き下ろしたオリジナル曲を2曲提供し、ピアノを弾いてアルバムの価値を高めている。
(星野利彦)
SWING JOURNAL (1月号, 2006)
2000年に30年ぶりのプロ活動を再開した上山の第3作。山下洋輔の強力なサポートを得て、堂々たる歌唱を聴かせる。時にジョニ−・ハートマンの気分が漂うが、中音から高音にかけての伸びはなかなかのもの。英語もまずまずである。立派な英語曲の解釈を感じさせる一方で、最近流行の日本語作品を幾つかあしらってあるのも、その歌心を感じるのにプラスになっている。山下は曲の提供の他に2曲ピアノの伴奏をしているのが聴きもの。
ユーアーニヤアラー、ザ・シングス・ウィ・ディド・ラスト・サマーといった渋好みの曲を取上げていることで、このシンガーのテイストと目指す世界が伺える。
(馬場啓一)